アステルのCSの数は、デンソーとともにかなりの数を納入している会社です。性能も及第点で、私自身はかなりお気に入りのメーカーです。
業界に先駆けて、多回線型CSを開発したり、アステル高出力CSを初期から納入したり、かなり積極的です。しかし、最近の納入数は少なくなって来ています。
どちらかと言うと、20mWCSのイメージが強い会社です。住友電工製の高出力CSは、地方にしか納入していませんから。
家の目の前についているのがこの型です。おそらくアステル東京(鷹山)が採用している、基地局で、もっとも性能がよいのは、この基地局でしょう。電波はよく飛ぶし、どのメーカーの端末との、非常に相性がよいように思われます。
現在でも、ごく少数が新規に設置されていますが、いかにせん、20mWCS自体が「さよなら」的ムードなので、性能がよいのに必要とされていません。
この調子で住友電工が高出力CSを採用すれば、アステル東京(鷹山)のエリアは、かなり良いものになると思うのですが...アステル関西では採用しても、アステル東京(鷹山)では「いらない」って言われちゃったそうです(From 住電社員さん)。
電測結果
30dBの限界 | 電測機種 | ||
810B8290038 |
アステル東京(鷹山)
'96年末にアステルが、業界に先駆けて開発し、設置を始めたCSです。アステル東京(鷹山)域内に関して言えば、多回線型はこの住友電工製のものしか存在しません。
新規に設置されることもあるようですが、主に20mW従来型CSをこのCSに交換し、あとからNTT回線工事を行って、多回線化するようです。また、この交換は繁華街に限らず、通話頻度の高さ(ビジー発生の頻度)を優先しているようです。私の実家近くには、コンビニ前のものが交換されていました(もちろん、そこは単なる幹線道路沿いです。)。
最近珍しい、アンテナ直付け下向きタイプですが、なぜ4ダイバーシティーアンテナにしなかったのでしょうか?回線を同時に沢山扱うのだから、少しでもセルを広げて、安定した通信が出来た方がよいと、思うのですが...それとも、20mWCSは2ダイバーシティーと決めつけているのでしょうか?NTTパーソナルの多回線型CSが、H型の4ダイバーシティーアンテナを採用しているので、不満が残ります。
ただ、2ダイバーシティーアンテナでも、アンテナ間の距離がアステルCS史上、最も長くとってある点は、評価に値します。明星電気のCSのそれとは、どれくらいの差があるでしょう(笑)。
アステル東北
住友電工製20mWCS
型番:CS1S(B)
上に同じくアステル東北の20mWCSです。同じアステル東北同士なのにエレメントの色が違います。こっちのものは黒じゃなくて白です...これが何を意味するのか分かりません。おそらく納入時期の違いによるだけでしょうが...
CSの本体は、アステル北陸の駅に設置されているものと同じです。
このCSも中部のCSと同様、CSがかなり高い位置に設置されています(全体画像はこちら)。雪の影響なのか、ただ単に東北インテリジェント通信の回線が上部にあるからなのかはは、定かでありません。
アステル関西
こちらはNECじゃないものです。特にこれと言った特徴はありません。
アンテナ部は違うバージョンのものを掲載しておきましたが、住友電気工業製のCSにはこのアンテナ、と言うわけではありません。ロケーションによってアンテナの形を変えているようです。
また、このようなロケット型ではなく、角材の様な筒上のものの中にアンテナを内蔵したタイプ(画像が汚いです)もあります。これはよーく見ないと見逃してしまいそうです。とにかく選り取りみどりの世界です(笑)。
ケーブルのコネクターが、下部にあることなどを見れば分かるように、このCS、関東では採用されていない、住友電気工業製のものようです。それは、あの多回線型でおなじみの変なロゴ(?)が付いていることと、放熱板を前面にも持たせているデザインなどからです。
アステル東京(鷹山)では採用しない(いらないと、言われたそうです)型なので、性能面でのレポートは出来ません。以前、つかななさんがPHS BARでボロクソに書いていましたが...果たして、どんなものなのでしょうか?
出力は、不明ですが、かなり郊外に設置されているようですから、100mWか200mWでしょう。
下から撮影すると、こんな感じです。
アステル北陸
住友電気工業製 中位設置型高出力CS
型番:不明
関東などの、他のアステルグループでは、H型に相当するCSがこれのようです(正面からの写真がありません。すみません。)。
高出力CSでも、全部が全部『柱上型』にするのではなく、設置する電柱が物理的に不可能な場合、ロケーション的に中位に設置した方がいい場合、等を考慮して、設置します。
このCS、果たして4ダイバシティ受信をしているのでしょうか?このエレメントの短さから言って、2ダイバシティのような気がします(でもコードは4本?)。
でも、2ダイバシティーじゃ、高出力にする意味がない(受信のゲイン(利得)が変わらない...)のですが...
ちなみに下から撮影すると、こんな感じです。
アステル沖縄
住友電工製20mWCS
型番:CS1S
基本的には、他の地域の20mWCSに変わりないのですが、アンテナ部が特徴的です。直付けではなく、アンテナ部までケーブルを引き込んでいます。ここまでは、東京などのH型CSにも見られるのですが、台風対策なのか、アンテナ自体がかなりぶっといものになっています。この写真のCSに関しては中でもかなり太いものだそうです。
アンテナの向きも下向き・上向きいろいろあるようで、特にこれと決めていないようです。
アステルショップ北32条店前の電柱に付いていたCSです。基本的には他のCSと何ら変わりありません。アンテナが長いのもアステル北海道内では珍しくありませんし。
依存網版との違いで、CSがちょっとおデブなのと灰色色のCSになっているのが特徴でしょうか。
基本的には、アステル北陸のものと一緒ですが、アステル北海道のオリジナル色(灰色)にカラーリングされています。
設置高は東京よりもかなり高いのですが、ケーブルの長さは同じなようで、余った部分がグルグルと巻いてあります。この分のケーブルロスを考えてないのでしょうか?工事関係者には関係ないことなので、無視されてしまっているんでしょうねぇ。
写真のバリエーション
アステル中部
住友電工製 100mWCS
(中位設置型)
型番:CS2S(B)
アステル中部の高出力CSは、高位移設された(通話品質向上化された)地域のアンテナトップ型と、従来型の中位設置型がありますが、これは後者のパターン。撮影した静岡県清水市は、2000年2月現在まだこの中位型しか見受けられませんでした。また、他のメーカーのCSもなく、高出力CSはこのCS2S型のみ?
さすが100mW、1つの基地局あたりのエリアは狭いです。それに追い打ちをかけるように、設置数も少ないので名古屋近郊以外のアステル中部はダメダメ君ですぅ(T_T)。